著者:有限会社菅原塗装工房

外壁塗装の種類が多すぎて、どれを選べばいいか迷っていませんか?
アクリル、ウレタン、シリコン、フッ素、無機など、塗料の種類によって「耐用年数」「価格」「機能性」「施工の手間」が大きく異なります。さらに、サイディングやモルタルなど外壁材との相性や、紫外線・湿気などの外的環境への耐久性も考慮しなければ、後悔するリフォームにつながるリスクも。
実際に、外壁塗装後10年以内に「塗膜の剥がれ」や「汚れの再発生」によって再工事を依頼するケースも増えており、外壁リフォームの再施工率は年々上昇傾向にあります。
この記事を読むと、ご自宅の外壁に「何を選べば後悔しないのか?」が明確になり、安心して選べる判断軸が手に入ります。損をしない塗装選び、今こそはじめてみませんか?
高品質な外壁塗装で安心の住まいづくりを実現します – 有限会社菅原塗装工房
外壁塗装をはじめ、屋根塗装や内装塗装、防水工事など幅広い塗装工事に対応しております。お客様のご要望や建物の状態に合わせて、最適な塗料と工法を選定し、高品質で長持ちする仕上がりをご提供いたします。職人直営の強みを活かし、中間マージンを抑えた適正価格での施工が可能です。仕上がりの美しさはもちろん、耐久性や防水性にもこだわり、安心して暮らせる住まいづくりをお手伝いいたします。丁寧な対応と確かな技術でご信頼にお応えいたします。
外壁塗装の塗料の種類と選び方!
アクリル塗料(最安だけど短命。DIYにおすすめ)
アクリル塗料は、外壁塗料の中で最も手軽な価格帯に属する塗料です。主成分はアクリル樹脂で、水性と油性の両タイプが存在します。軽量で扱いやすく、乾燥も速いため、DIYや短期的な塗装ニーズに適しています。
最大の特徴は、価格の安さです。塗料の1缶あたりの価格は他の樹脂系塗料に比べて大幅に安価で、1平米あたりの施工単価も1000円前後に収まることが多く、予算が限られている場合の選択肢となります。特に外観を一時的に美しく整えたいときには有効です。
しかし、耐久性の面では注意が必要です。一般的な耐用年数は5年から7年程度であり、紫外線や雨風にさらされやすい外壁では劣化が進みやすい傾向にあります。色褪せやチョーキング現象(粉状に劣化してくる状態)が早期に見られることが多く、長期的な塗り替え計画を立てる上ではメンテナンス頻度が増える点を理解しておく必要があります。
また、アクリル塗料は塗膜が薄く、外壁の保護性能も他のグレードに比べてやや劣ります。防カビ性や防藻性といった機能性も限定的で、付加価値を重視する住宅には向かないケースもあります。
それでも「とりあえずきれいにしたい」「数年後に大規模リフォームを検討している」というような用途であれば、コストパフォーマンスの面でアクリル塗料は有効です。以下に、アクリル塗料の特徴を表にまとめます。
アクリル塗料の特徴比較表
項目 | 内容 |
耐用年数 | 約5〜7年 |
平米単価(目安) | 約1000〜1400円 |
特徴 | 安価・施工性良好・DIYに適している |
向いている住宅 | 築年数が浅い、短い期間だけ外観を整えたい住宅 |
注意点 | 耐久性が低い・防汚性能が弱い・メンテナンス頻度が高い |
ウレタン塗料(柔軟性とコスパのバランスが魅力)
ウレタン塗料は、アクリル塗料に比べて耐久性や機能性が向上しており、かつ価格も比較的リーズナブルなことから、コストと品質のバランスを重視する方に人気のある外壁塗料です。合成樹脂の一種であるウレタン樹脂を主成分とし、柔軟性が高いため、ひび割れや下地の動きに追従しやすいという特徴があります。
耐用年数は7年から10年とされており、一般的な戸建住宅においても十分な保護性能を発揮します。特に、モルタル外壁や築年数の経過した建物など、動きが出やすい外壁材には非常に相性が良いとされています。耐候性・防水性にも一定の効果があるため、標準的な日本の気候には対応しやすい塗料です。
ウレタン塗料の最大の魅力は、その密着性の高さです。下地材との相性が良く、金属部や木部などの複雑な素材にも塗装が可能です。屋根・雨樋・鉄部などとの一括施工を検討しているケースにも柔軟に対応できます。
アクリル塗料とウレタン塗料の比較
項目 | アクリル塗料 | ウレタン塗料 |
耐用年数 | 約5〜7年 | 約7〜10年 |
平米単価(目安) | 約1000〜1400円 | 約1300〜1800円 |
柔軟性 | 低め | 高い |
密着性 | 中 | 非常に高い |
防汚性能 | 低め | 中程度 |
塗装対象 | 外壁全般 | 外壁・屋根・鉄部・木部など多用途 |
ウレタン塗料は、「価格は抑えたいが、ある程度の耐久性や柔軟性は欲しい」という現実的なニーズに応える塗料です。高機能ではないものの、バランス型として広く使われている理由がここにあります。
シリコン塗料(現在の主流。価格と耐久性の両立)
シリコン塗料は、現在外壁塗装において最も多く選ばれている「主流」といえる塗料です。アクリルやウレタン塗料に比べて耐候性や耐久性に優れていながら、フッ素や無機塗料ほど高価ではないという、まさに「ちょうどいい」バランスの取れた塗料として定着しています。
主成分であるシリコン樹脂は、合成樹脂の中でも紫外線や酸性雨、排気ガスなどに強く、長期間にわたって塗膜を安定的に保つ特性を持ちます。耐用年数は10〜15年と比較的長く、1平米あたりの施工単価も1800円〜2500円程度とコストパフォーマンスにも優れています。
このような特徴から、現在では戸建て住宅だけでなく、アパート・マンション・店舗など幅広い建築物で採用されており、外壁塗装の「スタンダード」とも呼べる位置づけです。また、シリコン塗料の中には「一般グレード」「ラジカル制御型」「高耐候性仕様」などグレード展開があり、グレードが上がるごとに耐用年数や機能性が増します。
さらに、シリコン塗料は屋根塗装にも適用できる製品が多く、一度の塗装で外壁と屋根の統一感を出したい方にも適しています。耐久性とデザイン性の両方を意識するユーザーにとっても非常に魅力的な選択肢といえるでしょう。
シリコン塗料は、「価格を抑えたい」「でも安すぎてすぐ劣化するのは困る」「家全体に安心して使いたい」というニーズにぴったりフィットする塗料です。中間グレードとしての地位を確立しながら、今なお進化を続けており、現在もなお支持され続けています。
フッ素塗料(高耐久・高価格。長期的コスパ◎)
フッ素塗料は、外壁塗料の中でもトップクラスの耐久性と防汚性を誇る高機能塗料です。高層ビルや大型商業施設などで広く使われており、長期的なメンテナンス性を重視する施設・住宅に選ばれています。現時点においても、高耐候・高性能な選択肢として注目度は高く、住宅市場にも徐々に浸透しています。
フッ素塗料の主成分は、フッ素樹脂(フッ素化合物を含む合成樹脂)で、紫外線・酸性雨・排気ガスなどの外的ストレスに強い「耐候性」「耐久性」「防汚性」が大きな特徴です。一般的に、15年から20年以上の耐用年数を誇り、塗り替え頻度を最小限に抑えることが可能です。
項目 | シリコン塗料 | フッ素塗料 | 無機塗料 |
耐用年数 | 10〜15年 | 15〜20年 | 20〜25年 |
平米単価(目安) | 約1800〜2500円 | 約2800〜4000円 | 約3500〜5000円 |
防汚性 | 高 | 非常に高い | 極めて高い |
耐候性 | 高 | 非常に高い | 最も高い |
柔軟性 | 中 | やや低め | 低い |
初期費用 | 中 | 高 | 非常に高い |
メンテナンス頻度 | 約2〜3回/30年 | 約1〜2回/30年 | 1回で済むこともある |
このように、フッ素塗料は初期投資が高くなる分、メンテナンス頻度や長期コストを抑えるという視点では非常に魅力的な選択肢です。特に、外壁材が高価である、または「一度の施工でできるだけ長くもたせたい」というニーズを持つ方には非常におすすめです。
フッ素塗料は、長く住む住宅を「未来への投資」として捉える方にとって、費用対効果の面でも理にかなった塗料といえるでしょう。
ラジカル制御型塗料(紫外線に強く価格も中堅)
ラジカル制御型塗料は、外壁塗装における最新技術の一つで、紫外線による塗膜の劣化を抑える「ラジカル制御」というメカニズムを持つ塗料です。従来のシリコン塗料と同等以上の耐候性を持ちながら、価格はシリコン並またはやや高めに抑えられていることから、今注目されている“第4の選択肢”といえる存在です。
ラジカルとは、塗膜内に発生する「劣化因子(不対電子)」のことです。紫外線や酸素、水などが塗料に当たることで、塗料中の顔料(主に酸化チタン)が反応し、ラジカルが発生します。このラジカルは周囲の塗膜を破壊していき、チョーキング(白亜化)やひび割れ、退色などの原因となるのです。
ラジカル制御型塗料は、この劣化因子の発生を抑える「高耐候性酸化チタン」や「光安定剤(HALS)」を含んでおり、ラジカルの連鎖反応を止めることができます。これにより、外壁の塗膜が長持ちし、美観の維持にも大きく貢献します。
結論として、ラジカル制御型塗料は「シリコンより高性能、フッ素ほど高額ではない」塗料として、現時点において最もバランスの取れた選択肢の一つです。外壁の美観を長期間保ちたいが、費用も抑えたい方に最適なソリューションです。
無機塗料(耐久性が最強クラス。ただし価格も高め)
無機塗料は、現在市販されている外壁塗料の中で最も高い耐久性と耐候性を誇る“ハイエンド”な塗料です。主成分に無機物(ガラスやセラミックなどの鉱物由来成分)を含み、有機塗料では実現できなかった劣化耐性・紫外線耐性・不燃性などの高機能を実現しています。耐用年数は20年〜25年を超えることもあり、長期的なコストパフォーマンスの面で非常に優れた選択肢といえるでしょう。
まず、無機塗料の最大の特徴は「紫外線に分解されにくい」という点にあります。ほとんどの外壁塗料は有機樹脂を使用しているため、時間の経過とともに紫外線によって劣化(チョーキング、ひび割れ、色あせ)を起こします。しかし、無機塗料の塗膜は無機成分が主体となっており、そもそも劣化の原因となるラジカルの発生が非常に少ない構造になっています。
外壁塗装「窯業系サイディング」向け塗料選びと注意点
窯業系サイディングは、日本の戸建て住宅に最も多く使用されている外壁材の一つです。セメント質と繊維質を混ぜ合わせて形成されたこの外壁は、耐火性やデザイン性に優れる一方で、塗料との相性や経年劣化による施工リスクにも注意が必要です。
まず、窯業系サイディングにおける塗料の選び方ですが、以下の3つのポイントを重視することが重要です。
- 下地との密着性
- 紫外線や雨風への耐候性
- ひび割れや膨れの発生リスク回避
特に重要なのが「塗膜の膨れ」や「チョーキング現象」と呼ばれる白亜化の発生です。これは、塗膜が適切に密着していない場合や、湿気が塗膜内にこもった場合に起きやすく、再塗装が必要となるケースが多くなります。
塗料の種類 | 特徴 | 耐用年数の目安 | 価格帯(㎡あたり) |
シリコン塗料 | 汎用性が高くコストバランスが良い | 約10~15年 | 2,500~3,500円 |
フッ素塗料 | 紫外線に強く劣化しにくい。長期的コスパ◎ | 約15~20年 | 4,000~5,500円 |
ラジカル制御塗料 | 劣化因子を抑制し、シリコンよりも長寿命 | 約12~18年 | 3,000~4,000円 |
無機塗料 | 非有機成分主体で耐候性抜群。最長クラスの耐久性 | 約20~25年 | 5,500~7,000円 |
また、サイディングボードの継ぎ目にはシーリング材が使用されており、このシーリングの劣化も再塗装時のトラブルの原因になります。塗装前にはシーリングの打ち替え、または打ち増しを行うことが、塗料の性能を最大限に発揮させるための重要な前提条件です。
施工時の注意点としては、「高圧洗浄の徹底」と「乾燥時間の確保」があります。サイディング表面にはホコリやカビ、藻が付着しやすく、これを除去せずに塗装すると密着性が下がります。また、乾燥が不十分なまま塗料を塗ると、内部に湿気が残り塗膜が剥がれる原因となります。
このように、窯業系サイディングは美観と機能性の両立ができる人気の外壁材ですが、素材特性に応じた適切な塗料選びと施工手順の徹底が重要になります。信頼できる業者に相談し、性能・価格・耐久性を総合的に比較しながら選定しましょう。
外壁塗装「モルタル外壁」に合う塗料とひび割れ対策
モルタル外壁は、セメント・砂・水を混ぜて施工される塗り壁で、日本の住宅では長年採用されてきた伝統的な外壁材です。塗装で重厚な仕上がりを演出できる反面、「ひび割れ(クラック)」が起こりやすく、塗料選びと下地処理の精度が仕上がりに大きく影響します。
モルタルは乾燥収縮や温度変化に弱く、経年とともに細かなクラックが発生します。これらのクラックを放置すると、雨水が内部に侵入し、構造体の腐食やカビ・コケの発生など、建物自体の耐久性にも悪影響を及ぼします。
特に「微弾性フィラー」と呼ばれる下地材を使用することで、0.3mm以下のヘアークラックに対しても優れた追従性を発揮し、表面を滑らかに整えます。仕上げ塗料が持つ機能を最大限に引き出すには、こうした下地処理が欠かせません。
また、外壁材としてのモルタルは吸水性が高いため、防水性に優れた塗料を選ぶことで、雨水の侵入による汚染や劣化の進行を抑えることが可能です。耐久性だけでなく「防汚性」「通気性」「防カビ性能」も重要視されます。
たとえば、シリコン弾性塗料は表面に親水性を持たせることで雨水とともに汚れを流す「セルフクリーニング機能」を持つ製品も存在し、美観の維持にも役立ちます。
結論として、モルタル外壁は塗装との相性は良好ですが、クラック対策と下地処理の丁寧さが成功の鍵となります。長持ちする仕上がりを求めるなら、塗料選定と施工品質に妥協しない姿勢が必要です。
まとめ
外壁塗装の種類は非常に多岐にわたり、それぞれに特徴や適した用途があります。アクリル塗料は安価で扱いやすくDIY向け、ウレタン塗料は柔軟性に富み、複雑な部位にも対応。シリコン塗料は現在の主流で、価格と耐久性のバランスが魅力です。
さらに耐用年数が長く、メンテナンス頻度を抑えられるフッ素塗料や無機塗料も注目されています。最新の技術を搭載したラジカル制御型塗料や光触媒塗料は、紫外線や汚れ対策に効果的で、近年選ばれることが増えています。
塗料の選定には、外壁材との相性や立地環境も大きく影響します。たとえば、モルタル外壁にはひび割れに対応できる弾性塗料が効果的で、金属系外壁では錆びに強い塗料と下地処理が不可欠です。また、木材外壁の場合は防腐・防虫性に優れた塗料を選ばないと、見た目だけでなく構造の劣化を招く恐れもあります。
「どの塗料が一番長持ちするのか?」「価格差にはどんな理由があるのか?」といった疑問を抱えている方こそ、今回紹介した内容を活用することで、ご自宅に最適な塗料と施工方法を見極められるはずです。放置すれば十数万円単位の損失につながる外壁塗装だからこそ、正しい知識と判断が重要です。
高品質な外壁塗装で安心の住まいづくりを実現します – 有限会社菅原塗装工房
外壁塗装をはじめ、屋根塗装や内装塗装、防水工事など幅広い塗装工事に対応しております。お客様のご要望や建物の状態に合わせて、最適な塗料と工法を選定し、高品質で長持ちする仕上がりをご提供いたします。職人直営の強みを活かし、中間マージンを抑えた適正価格での施工が可能です。仕上がりの美しさはもちろん、耐久性や防水性にもこだわり、安心して暮らせる住まいづくりをお手伝いいたします。丁寧な対応と確かな技術でご信頼にお応えいたします。
よくある質問
Q. 外壁塗装に使用する塗料の違いは仕上がりにも影響しますか?
A. はい、塗料の種類によって仕上がりの質感や美観、さらには耐久性に大きな違いがあります。たとえば、シリコン塗料は光沢感があり汚れにも強いため、10年以上美しさを保てることが多いです。逆にアクリル塗料はややマットな仕上がりで汚れやすく、劣化もしやすいため見た目を長く保つには不向きです。また、光触媒塗料は太陽光で汚れを分解するため、塗装後も清潔感が維持されると人気があります。
Q. モルタル外壁にはどの塗料を使うのが最も効果的ですか?
A. モルタル外壁には「弾性塗料」のようにひび割れ(クラック)に追従する性質を持つ塗料が適しています。特にウレタン系やシリコン系の弾性タイプは柔軟性があり、塗膜が伸縮して外壁の動きに対応できます。また、モルタルは吸水性が高いため、防水性を強化するために下地処理と上塗りの選定も重要です。適切な塗料選びをしないと塗膜の浮きや早期の剥がれが発生する可能性があります。
Q. サイディング外壁におすすめの塗装工法はありますか?
A. サイディングにはローラー工法が主流ですが、表面の模様や凹凸の深さによっては吹き付け工法が適している場合もあります。特に、窯業系サイディングは塗膜の膨れや割れを防ぐために塗料の密着性が重要となるため、下地処理を丁寧に行ったうえでウレタンやラジカル制御型塗料など耐候性の高い製品が推奨されます。ローラーによる手塗りは施工ムラが少なく厚みのある塗膜を作りやすいため、均一な仕上がりと高い耐久性が期待できます。
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会社名・・・有限会社菅原塗装工房
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